夫と子猫は喧嘩中

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 楓佳の身体は智希に与えられる刺激しか知らないし、智希も楓佳以外の女性は知らないはずだ。しかしどこかから知識を拾ってくるのか、それとも長い年月をかけて楓佳の身体を研究し尽くしているのか、智希の愛撫は常に的確だった。だから彼は、そこより少し奥にある柔らかい場所を撫でられることが何よりも弱いことも、ちゃんと知っている。 「――っ、……ぁ……っ、あ」  同じ場所ばかり撫でられると、快楽に負けて理性が決壊しそうになる。震えながら腰の位置を少しずつずらし、絶頂を迎えないようにと必死で耐え忍ぶ。そんな抵抗も限界に近付き、いよいよみだらな指遣いに負けそうになっていると、気付いた智希がさっと手を引っ込めた。  ようやく終わった。  と思ったが、そんなはずはなかった。  膝立ちになった智希が自分のスウェットとパンツに親指を掛け、口の端をぺろりと舐めて笑みを浮かべる。高校生の頃はやんちゃな印象があったが、今はもうすっかり大人の落ち着きを纏い、どちらかというと物静かな印象さえある。しかしその人畜無害そうな風貌にも、時折こうして野性味のある表情が入り混じる。  智希の腰にかかっていた布団がシーツの上へ滑り落ちる。楓佳は下半身を丸出しにされ、上半身のボタンもすべて外されている。布団の中ならまだいいが、隠すものがなければすでに裸に近い格好である。  その状態で太ももを掴んで左右へ開かれると、濡れた股の間に怒張した硬いものの先端をぐりぐりと押し付けられる。 「んっ」 「ほら、楓佳。ニャンニャンって言ってみ?」
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