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「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりになりましたら、ボタンを押してお知らせください」
決まり文句を早口に言い捨てたウェイトレスは、忙忙しく厨房へ戻っていった。行き付けのファミレスで、二人は他愛もない話をして盛り上がる。
「あ、電話だ」
ユキの鞄がブゥーブゥーと振動音を発していた。取り出した折り畳み式の携帯電話を開くと、ディスプレイに知らない番号が表示されている。
「誰だろう? 携帯からみたいだけど」
「ユキの、未来のサンタクロースからだったりして」
「ちょっと遥! そんな人いないし」
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