天体

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僕を君の天体に入れてはくれないか いいのかい?僕の天体になるというのは「君」の死になるんだよと問いかける僕を制して君は口を開く 「いいんだ 入れてくれ」 「僕の天体」というのは言わば機械人形だ 僕の周りを一定に動く生きた人形である。 「もう自我を保つのさえ面倒だ。だったら君の天体に入った方が君も僕も幸せだろう」 君は空虚に笑った。 「世界は「僕」が必要な訳では無いんだ。「僕」が作る僕が必要なんだ。そして、僕が僕で無くなったとしても肉体さえ生きていればこの世界は生きていると認識をする。」 君は確かそんなことを言っていた。 正直どうでもよかった。僕には藍に浮かぶ美しい君の星を考えていた。僕は君がいつかそう言ってくることはわかっていた。はやくこいとも思っていた。 そして君は僕の衛星になった。
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