はじめの一歩♪明日に一歩♪

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 緩い喋り方をしながら会話に入ってきたのが、サボり常習犯2号( 会計 )。名前は松神(まつがみ) 天晴(てんせい)、名高いと言われる名家の((以下略、松神家の次男坊だ。見た目は染めた金髪に茶色のカラコン。  見た目や話し方からわかるように、チャラい。王道のチャラ男会計サマだ。下半身もしっかりゆるゆるである。  あ、そうだった、今朝のことをちゃんと注意しなくては。 「そういえば、今朝あなたの親衛隊がいろいろやってましたよ。まだ忠告程度だったから良かったものの…放置するのは個人の自由ですが、これ以上風紀に目をつけられないでください」 「え〜しーちゃん止めてくれたの〜?ふふっ、ありがとう♪」 「次見たときは止めませんけどね」 「ぶーケチ〜」  ケチじゃねぇよ、自分で何とかしろや。 「ねぇねぇ!しーちゃん!」 「あのね!聞いて!」 「アケ、ヨイ、どうかしましたか?」  急かすようにして手を引っ張ってくるのは、無邪気な笑顔の双子だ。聞いてほしくてたまらなそうな顔をしている。  彼らが庶務の、有村(ありむら) (あけ)(よい)だ。名高いと((以下略、有村家の跡取りだ。ヨイの方が兄である。  どちらも薄い緑色で髪を染めており、目も濃い緑のカラコンをしている。小悪魔的性格をしていて、しょっちゅう誰かにイタズラをしている。身長は俺より少し低いぐらいだ。 「あのね!今日ね!かいちょーがまた迷子になっちゃったんだけどね!」 「あのね!ケンケンが見つけてきたんだけどね!」 「見つけ方がね!」 「凄くてね!」 「「匂いで見つけたんだって!」」 「へぇ、そうなんですか。ケントの嗅覚には驚かされますね」  キャッキャと楽しそうに話す双子。まぁ、いつもこんな感じだ。  今話に出てきた、ケンケンことケントとは書記のことである。辰川(たつかわ) 賢斗(けんと)。なだk((以下略、辰川家の次男坊だ。髪も目も茶色だが、染めているわけではないので傷んでいない。くせっ毛でふわふわだ。  いつも眠そうにしていて、隙あらばどこでも寝れる。今だって、気持ち良さそうにスヤスヤと生徒会室のソファで寝ている。  あれ?さっきまで起きてたよな…?相変わらず寝るの速いな〜。いつも寝ている割には仕事はしっかりとこなしてるし…  ちなみに、俺と書記は真面目タイプ、庶務はやる気の問題、サボり常習犯2人は普段しないが、期限が迫ってくるときちんと終わらせているタイプ。まともにやってほしいものだね。 「あ〜聞け、お前ら。もうケントには伝えてあるが、明後日から少しここを留守にする。新歓にはギリギリ間に合わんだろうが、やることはやってから行く」 「「りょーか〜い!!」」 「え〜サボりじゃーん!ずるーい!」 「サボりじゃねぇ、家のことだ。まぁ何かあったら連絡するといい」 「わかりました」  じゃあ伝えることは伝えた、仕事に戻れ。という会長の言葉で、それぞれ仕事に取り掛かる。 「あの会長、私転校生来るなんて聞いてなかったんですが?」  手を動かしながら会長に問い詰める。 「忘れてたんだよ」 「報連相はしっかりしてください、需要な事でしょう?はぁ、もういいです。私、理事長に頼まれたので明日の朝、転校生を迎えに行ってきます」 「お〜頑張れ」  全然聞いている気がしないが、報告はした。あとは仕事に集中するだけだ。  その後、午後の授業も終え、放課後の仕事もいつもより早めに終わらせることができた。
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