翌日。

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 教室へ戻ればちょうど休み時間らしく、皆友達と談笑している。 「シオン遅かったね!何かあったの?」 「あぁ、ちょっと転校生を迎えに行っててね」  そう告げれば、ミツキはわかりやすく衝撃をうける。 「え、え?て、転校生?あれ、だってシオン、転校生明日だって…」 「嘘だよ。言ったら絶対見に来ただろ。わかってて言うわけないだろ」 「え、え、え、、イベントは!?王道イベントは副会長から始まるのに!!」 「安心しろ。抜かりはない」 「シオン柄じゃないのに!無表情なのに!!イキイキしてる!!そんな僕をいじめて楽しいの!?!?」  楽しい。その状態のお前はなかなか愉快だ。 「え、せっかくの王道イベント…それもシオンが演じる副会長!くそぉ、絶対見るって……」ミツキはブツブツ呟きはじめる。それを放っておいて席に座っていると、授業が始まる時間になる。   が、いくら待っても先生が来ない。 「おい、ミツキ、次の授業ってもしかして、」 「ん、えぇ、ぁぁ、次は国語だけど城崎先生は自習しろって」  いやいや、いくらなんでも2日連続自習はダメだろ。  自習とわかっているため未だ騒がしい。そこに、教室のドアが開く音が響き渡る。ドアを開けた主を見て、クラスが一瞬にして静かになる。恐怖の目を向ける者もいれば、喜びの目を向ける者もいる。しかし、教師が来たわけではない。このクラスで姿を見せただけでクラスを静かにできる奴は1人しかいない。  皆が唐突の衝撃に固まっている中、ソイツはこちらへ歩いてくる。そう、コイツが俺の前の席のやつだ。  周りには聞こえないくらいの声で話かける。 「よぉ、珍しいなマサ、こんな早くに来るなんて」 「…」  うわ、コイツ無視しやがった。は〜これだから低血圧くんはヤダね〜 「あ、ごめん!マサの席使ってた」  ミツキが場所を開けると、マサは座り、すかさず寝る体勢になる。 「おい、俺の目の前で寝るんじゃねぇ」 「るせぇよ、副会長」  もうすっかり寝る気まんまんのコイツは錦戸(にしきど) 雅也(まさや)。所謂一匹狼だったコイツは俺とミツキにより、ぼっち(‪w)ではなくなった。俺の元同室者のサボり魔だ。  性格が悪いわけでも素行がすごく悪いわけでもない。そして何より顔がいい。喧嘩は確かに強いが、ほとんどは買ったものらしい。 「昨日から知らない奴の荷物が置かれて眠れなかったんだよ」 「いや、自分のナワバリに知らない匂いがする動物かよ」  ほう、コイツは今まで1人部屋だったが、梓馬が来たおかげで相部屋になったらしい。 「頑張れ‪(笑)」 「チッ」
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