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さて、食堂なう。細かく言えば、食堂のでっっっかい扉の前なう。
やばいよ？ここの食堂の扉。ほらアレ、両手でバーンって開ける感じのやつ。そして無駄にデカい。金かかりすぎ。
「「あっけるよ〜！！」」
庶務たちの手により扉が開けられた。ちょうど混む時間帯に来たおかげで、たくさんの生徒の目がこちらに注がれる。生徒たちは生徒会だと認識した瞬間、叫び出す。
「「「キャーーーーーー！！！」」」
「「「ウォーーーーーー！！！」」」
あ〜うるせぇ、教室の叫びよりも何倍も何十倍もうるさい。早く梓馬を見つけて終わらせよう。
「浅緋様ぁ！！かっこいい！抱いてーー！！」
「坂本様！その無表情で俺を罵倒してくれぇ！！」
「松神様ぁ！今夜の相手はもういるんですか！？ぜひ僕と！！」
「うるさいぞお前ら！辰川様が眠ってらっしゃるだろ！！睡眠を妨害するな！！」
「有村様！今日も一段と可愛いね！！！」
「生徒がｷﾀーヾ(°∀° )/ー!食堂イベントktkr！！」
「いや！生徒会は生徒会だけでいい！あんな毬藻なんか混ぜるな！！」
「なんだと！？お前には王道イベントの良さがわからないって言うのか！？」
ぞろぞろと歩き出せば皆が避けることにより目の前に道ができていく。いや、モーゼかよ。てか、叫び声の中に何かあったな、最後の方。腐の民により争いが起きそうだ。
お目当ての人物を探せば特徴的な物体が隅の方の席に座っているのが見える。こちらに背を向けているようで、俺たちに気づいていない。
そこに向かって歩けば生徒会の皆もキョロキョロしながら着いてくる。顔が認識できる距離になると、梓馬と一緒に座っている2人がギョッとした顔になる。
「こんにちは、梓馬。今朝ぶりですね」
ニコッと笑って声をかけると、梓馬はゆっくりと振り向く。顔を見るだけで俺に会いたくなかったことが伺える。一瞬周りがザワっとしたが、今は無視無視。
「シオン！どうしたんだ？こんな所で！あ！後ろの奴らは誰だ？初めて会うな！！」
瞬きするころには元の顔に戻った梓馬は、俺との会話を早々に切り上げ後ろにいる生徒会役員に興味を示す。そんな取り繕うとしても顔はほとんど見えないから意味ないのにな。
「へぇ！君面白いね！」
「君とゲームがしたいな！」
「「どちらがアケくんでしょうかゲーム〜！！」」
「おう！いいぞ！」
さっそく庶務が話しかける。庶務のどっちがどっちでしょうかゲーム。俺も散々させられた。今は見分けがつくからする事は無くなったけど。ちなみに、生徒会役員は全員見分けることができるぞ。
「僕がヨイで、」
「僕がアケ！」
「「どっちがアケかわかるかな〜？」」
双子がくるくる回る。周りの生徒は既にどっちがどっちなのかわからない。
「「ど〜っちだ！」」
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