翌日。

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「「ど〜っちだ!」」 「右がアケだな!簡単だぜ!」 「「どーしてわかったの!」」 「ん?だってお前らは違うからな!見分けられて当たり前だぜ!」 「見分けられるなんて初めてだね!アケ!」 「そうだね!珍しいね!ヨイ!」 「「うん!気に入った!君、名前は?」」 「俺は梓馬 千景!チカゲって呼べよな!!」 「「うん!よろしくアズアズ!」」  うん???多少の疑問は残るが、、まぁやっぱり庶務は気に入ったか。面白いものには目がないし、気に入るだろうとは思ってたわ。 「え、いや、!」 「「しーちゃん!僕たちもアズアズのこと気に入った!!」」 「そうですか、良かったですね」  アズアズと呼ばれて少し複雑そうな顔をした梓馬だったが、庶務に遮られて妥協したらしい。でも、さすが王道といったところか、最初からしっかり見分けるとは。偶然ではなかったと思う、が…  庶務の様子が少しおかしいものの、周りは特に気づいた感じもしないし、、気にしなくてもいいかな。 「しーちゃんが興味持ってて〜、ツインズが気に入るなんて凄いね君〜!」  こちらに戻ってきた庶務と入れ替わるように会計が梓馬に近づいている。 「お!誰だお前!」 「ん〜?俺〜?俺はね〜松神 天晴って言うんだ〜」 「テンセイか!俺は梓馬 千景!チカゲって呼べよな!」 「うん、よろしくアズアズ〜!」 「あ、アズ、、」  会計もアズアズ呼びするんだな。会計も梓馬を気に入ったか、ま、コイツも予想通りだな。それより、さっきから何度も同じ自己紹介してる梓馬が気になるんだが。 「しーちゃ〜ん、俺もアズアズのこと気に入ったかも〜!」 「そうですか、良かったですね」  用が済んだようで、会計はこちらの方に戻ってくる。あれ?この会話もさっきもしたな。 「あ!おい、お前!なんでそんなに隠れてんだよ!俺に名前教えろ!」 「…」  いつの間にか起きていた書記に梓馬は矛先を向ける。しかし、書記はプイッとそっぽを向く。 「なぁ!おいって!無視すんなよ!!」  書記がシオンの後ろに逃げていく。そしたら梓馬からも迫られなくなる。  俺のことを避けてるって気づいてこっち来たな。多分、無意識だろうが。やっぱ書記はアレが嫌いか、うるさいもんな。 「…ぉれ…あぃつ…、らぃ」 「そうですか、、」  え、この俺に報告してくるシステムはナンデスカ…ん?書記が喋ったのって初じゃねぇか? 「そ、れ…メタぃ、…ょ?」  あ、すんません。てか、ナチュラルに思考読まれたな今。普段寝ててよくわかんないけど一応マシだと思ってた、、一瞬にして怖い人になったわ。うん。
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