すべて、ネズミ

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 待たせているといわれた部屋のドアを開けると、血を彷彿とさせる真っ赤な髪、髪色と同じくらい赤い目。そして、ハート所属の証である、赤いチェーンが首元で光っている。 「いきなり訪問してすまない」 「いや、こちらこそ待たせてしまったな」  スペードのリーダーと対等に話せるのは、他の三つのリーダー以外いない。例外もあるが…    今、リーダーと対等に話している彼は、ハートのリーダー。リーダーと言われると、がっしりしているイメージがあるだろうが、彼はスポーツマン、爽やか系のような感じだ。言わずもがなイケメンである。  ハートもスペードも同じ実力主義であり、好き勝手にやっているチームが多いハートでリーダーをしている彼はかなり強いとのこと。しかし、彼が喧嘩する姿を見た者はいない。副リーダーの奴がした喧嘩の尻拭いをしていることが多い。まぁそれほど苦労人であるということだ。 「今日は最近喧嘩が活発化していることについてなんだ」 「あぁ」 「いつもこちらが好きにしているところを止めてくれてありがとう。だが、最近はより活発化してしまって、喧嘩を売ってばかりみたいだ。迷惑をかけてすまない」 「こちらこそ、今日はスペードが喧嘩売ってるみたいだ。まだ誰か把握できず、止めることができない」 「いや、気にしないでくれ。いつも売ってるのはハートだからな。お互い様だよ」 「そう言ってくれるのは助かるぜ」  スペードとハートは仲が悪いが、リーダー同士だけで見れば悪くないしもっと言えば、友人同士にも見える。  ちなみに、他のリーダー(総長)たちとも交流はある。ただ、ハートのリーダーと特に交流する機会が多いだけだ。 「最近は狂姫が姿を見せないからな。落ち着いてたんだが…」 「何故か活発化してきて、全てを管理できない、と。本当苦労しすぎじゃないのか?」 「はは、そんなことはない、自分でも好きでやってるんだ。でも、今回のGW、俺は明後日からこの街を留守にするから、俺がいない時が心配でな」 「そうか…」  このリーダーがいなかったらハートの好きにし放題になってしまう。スペード内でも混乱が起きてる中、今野放しにされたら全て止めきれるかどうか… 「…俺らが何とかするさ。街の人に被害が合うのは不本意だからな」 「そうか、それは助かる!お礼は必ずさせてもらう」 「あぁ、また時間が空いたら来るといい」 「ありがとう」 ーーーーーーー 〜族設定〜「別名」 ・各総長以上の強い奴には別名があります     狂姫も別名の一つですよー ・別名持ってる人は別名持ちって括られます ・この街には、別名持ちは十人もいます
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