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Falcon side
「も〜どーなってるの〜!!」
「スペード内で喧嘩ばっかり!!」
「「もう疲れた〜!!」」
朝、アジトに来てから喧嘩の報告が来て止めに行き、戻ってきたらまた別の報告が来て止めに行きと、幹部たちはずっと動きまわっている。今日も遊ぶ気まんまんだった双子はかなり不満な様子。
「話を聞く限り、お互い覚えのないこと喧嘩してるみたいなんだよね〜」
「…誰かが俺らを混乱させたくて、喧嘩させてるって考えるのが妥当だろうな」
「「誰かって誰〜っ!?」」
「知らん」「知らなーい」
念の為、街に被害が出ていないか、情報を得るために部屋にあるパソコンを開く。…が、特に何も出ていないことに安心する。
「とりあえず、情報屋にでも聞いてみ((バタンッ
「リーダー!また喧嘩です!」
「「また!?もうやだぁ〜!!」」
「あの、、また、複数発生してまして…!」
「…はぁ、お前らそれぞれ行け。街に被害を出さないことを前提として、止めろ。言っても聞かないなら殴ってもいい。早く終わらせるぞ」
「「「りょーかい!」」」
場所を教えてもらい、幹部たちは部屋を出た。
今、幹部たちの部屋は、パソコンがついたまま、誰もいない。
Falcon side end.
ーーー
「お〜らよっ!へっへ〜パソコンつけたまま行くなんて、バッカだなぁ〜」
あまりにも簡単に入れて驚いている。もっとセキュリティを強化した方がいいんじゃないの??
誰もいなくなった部屋に一人の影。その影は、たった今忘れていったパソコンに近づいていく。
「思ってたよりザコだったのか、スペードは。情報は有難くいただいてくよ」
影はパソコンに何かをつける。中の情報を抜き取っているようだ。影はとても楽しそうにしながら、情報が抜かれていくパソコンを見ている。
「これで、これでスペードも終わりだなぁ。はははっ」
影が喜び、笑い声が響いている中、ピロンッと音が鳴る。情報を取ったばかりのパソコンからだ。
「なんだ?」
メールの受信音だったようで、影は届いたメールを開いた。メールの中を見た影は酷く動揺している。
「な、なんだと…」
混乱して、画面の文字を理解するのに時間がかかる。だけど、これだけはわかる。
俺は、罠にかかってしまったのだと。
『やっほ〜!お疲れ様!よくここまで来れたね!だけど残念!もうこの中には何もないよ!悲しいね!
でも、手ぶらだと可哀想だから、僕特製のウイルスをあげる!ヽ(´▽`)/へへっ
僕のウイルスはね、内側から食い破るんだぁ!じゃあそういう事だから!』
三日目、終わり。
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