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「おい、坂本。何か言いたそうな顔だな」
「いえいえ、そんな事ないですよ」
「ちゃんと仕事しろよ、とか、ホストがなんで教師してんだ、って言いそうな顔してるぞ」
「わかってるなら聞かないでくださいよ」
「おい、否定しろや」
ダメだな。このたんn、ホストと目が合うとすーぐ絡まれる。ヤンキーかよ。
「ワザと言い換えてんじゃねえよ」
「勝手に人の思考読まないでくれます?」
「そうそう、坂本。理事長がお呼びだ。副会長のお前に用があるとよ」
「それを先に…はぁ。わかりました。ついでに先生の素晴らしい授業の様子について、自慢してきますね」
「おいおい、そんな褒めんなよ。何も出ねぇぞ」
「おやおや、頭にとても素敵なお花が咲いているようで」
くっそ、嫌味が通じないな。都合のいい耳を持ってやがる。
「じゃあ頼んだぞ」
言うことは全て言ったのか、先生は教室を出ていく。理事長に報告すると遠回しに伝えても、サボることは決定事項らしい。
俺も理事長室へ向かうため教室を出る。出る直前に視界の隅に見えた、腐れ縁の顔。ドキドキワクワクと、かなり期待をした表情。その表情に嫌な予感がしたのは、言うまでもない。
スタスタスタ
無駄に広い廊下を歩く足音が響いて、反響する。今は既に授業が始まっており、廊下は静かだ。そんな廊下を無心になって歩く。
正直、自分から出ている音が広い空間響きわたる、今みたいな状態が嫌いだ。この場から逃げ出したくなる。
そう言えば、さっき俺は担任から坂本と呼ばれただろう。俺は学園では 坂本 紫苑 と名乗っている。いろいろと事情があるためだが、まぁ言う必要もないことだ。いずれわかる。
もんもんと歩きながら呼ばれた用について考える。
アイツから情報が来てないなら俺に害はないんだろうが…例の転校生か…?いや、あんなの腐の民の妄想の産物でしかないはず…じゃあ生徒会関係か、なら、今月末にある新歓についてか…
うん、考えてわかるもんじゃないな。
俺は考えることを放棄した。
ーーーーーーー
城崎先生
見た目がホストなのに、口の悪さ、生徒を平等に扱う様子から、かなり人気がある。そして、若い。彼が言うには、25歳らしい。
シオンの認識
頭お花畑の都合のいい耳を持つ、職務怠慢ホスト。絶対、歳は偽ってる。絶対、ホストやってる。
あと、いちいち絡んでくるのを止めてほしい
とある腐の民の認識
ホストな見た目で一途っぽい。シオンとの絡みが最高!!!もっとやれやおら。
以上。城崎先生について、でした。
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