潜入捜査

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 次の日、私は帽子を深々とかぶり伊達メガネをし、大きめのマスクをつけて外出した。  先輩おすすめのお見舞いに行こうと思ったが、病院の面会時間は午後からだ。そしてマイからの忠告、「神社は午前中に行くべし」もあるので先に神社へ行くことにした。  確かに夜の神社は別の顔だ。昼間の澄んだ清らかな空気は何処に行ったの? というくらい怪しい気で満たされる。太陽の偉大さを感じずにはいられない。  電車を乗り継ぎ神社へやって来た。周囲でヒソヒソと「お天気お姉さんじゃない?」「え〜まさか」と囁く声が聞こえたが"声を掛けるなオーラ"を発していたためか誰にも声を掛けられなかった。それはそれでちょっと寂しいかも……。  鳥居の前で一礼し神社内へと歩を進める。うん、さびれている。とてもテレビ局の社長を排出した一族の神社とは思えない。  それでも雑草は1本も生えていない。綺麗に掃除はされている。都会の中なのに田舎の神社を思わせる。  しかし何かが違う。神社独特の神々しさが殆どない。キチンと結界は張られているが神聖な気は感じられない。  何なんだろう。この違和感は……。
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