考えを読む

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 あの娘って私の事? 式神って……あ、私の背中に桜がくっつけてリキリキが取ってくれたヤツの事か。そういえば始末してなかった。まあ始末の仕方なんて知らないけど。あの式神、リキリキはどうしたんだろう?  私は由美にメールをした。あのあとリキリキは式神をどうしたのか? と。すぐに返信が来た。おいおい、今講義中じゃないのか? まさかまだネット小説書いてるのか? それも講義中に。余裕だなあ。じゃなくて。  私はすぐにメールを開いた。 『リキリキが珍しい物が手に入った〜って喜んで職場に持ってった』  そりゃ珍しいだろう。中々手に入らない代物だ。見せびらかしたくなる気持も分かる。 「愛に付けたはずの式神が何故か公安の手に渡って慌ててるって感じ?」 「みたいだね。公安に知られたら困るのかな? だとしたら良からぬ事を企ててるって可能性もあるのかな。セイラ、何か読める?」 「う〜ん、愛の素性を調べなきゃって、誰に調べさせようかって考えてる」 「え〜〜!」  私に刺客を送ろうとしている? ひ〜〜!  そして社長は何かを思い付きスマホを取った。誰かに電話を掛けている。 「ああ、私だ。調べて貰いたい事があってね、柳生(やぎゅう)くん」  柳生くん? 誰?
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