付き人 毛瀬

6/8
前へ
/468ページ
次へ
「いや〜愛ちゃん、ファンがいるって嬉しいね〜」 「……毛瀬に何を飲ませたんですか?」 「栗本さんのもあるわよ。どうぞ」  何だ、ただのコーヒーじゃないか。 「良い香り……って、これ、アルコール入ってます?」 「今日はカフェロワイヤルよ」  おいおい。 「角砂糖がね〜青く燃えたんだよ〜。燃え〜ってさ。萌え燃え〜」  何を言っているのか分からない。でも毛瀬は酒に弱いということは分かった。あれっぽっちのブランデーでこの始末とは。 「毛瀬は車で来てるんです。これじゃあ運転てきないじゃないですか」 「じゃあ泊まってくしかないわね」  泊まれる部屋……仮眠室しかない。仕方なく私は毛瀬を引っ張って仮眠室へとやって来た。 「あら、あら〜……今夜は違う殿方ですのね」  幽霊さんがやや軽蔑の眼差しで私を見た。
/468ページ

最初のコメントを投稿しよう!

218人が本棚に入れています
本棚に追加