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「まあ確かに。私が事務的過ぎました。すみません」
丁寧に出られると怒るに怒れない。
「お嬢さんは素直ですね。ご両親の愛情をたくさん受けてお育ちになったんですね」
「まあ……ありがとうございます」
「物理的現象を起こしお嬢さんに危険と恐怖を与えてしまったこと、みんなに代わって謝罪させていだきます。しかしみんなに悪気はなかったのです。無意識のうちに自我が発動してしまったのです。
普段私たち幽霊は人間に存在すら認めてもらえず、疎まれ怖がられ過ごしています。しかし私たち幽霊にも欲求があり自我があり……」
「えっと……ご高説を拝聴させていただき光栄でございます。でも時間が押してまして」
「おお、これはすみません。どうぞお仕事続けてください」
なんだか面倒くさいヤツを呼んでしまった。まとめ役としては良さそうだが話が長すぎる。
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