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神社はお正月や祭事の時は忙しいので助っ人を呼ぶ。その時泊まってもらうようにお客さん用の部屋はあるそうだ。
「へー。じゃああと2人くらい増えても大丈夫だよね」
「え?」
「僕はエクソシストさんと一緒の部屋でもいいよ」
「え?」
「車持ってくるからちょっと待っててね」
そう言うと毛瀬は軽やかに走って行った。後ろ姿はジョニーズだ。じゃなくて。
「あ、気にしないでください。帰りますから」
「どうせなら愛ちゃんもいた方が打ち合わせにはいいよ。愛ちゃんも行こうよ。ね、桜さん」
「え……ええ、そうですね。愛さん遠慮なさらないで」
無理に作った笑顔が引きつっている桜。もしかして……これはナイスじゃないか。ナイスだぞ毛瀬。私たちも泊まれば先輩は誘惑されずに済む。先輩が寝ている間に変な術をかけられる心配もない。
「じゃあお言葉に甘えて!」
そして私も桜の家に泊まることになった。
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