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宗教によって考え方が違うようだ。神社は良く参拝させて頂くし、ちょっと歩けばどこにでもある。それなのに神道の考え方は殆ど知らなかった。日本人として恥ずかしい。きちんと学んでいる桜を少しだけ見直した。少しだけ、だ。
「じゃあ特番でも神式の祈祷をするんですか?」
「神式の祈祷では確実に祓えないと愛さんの部屋で実感しました。なので陰陽師様に弟子入りしたんです。確実に除霊できるようになるために」
なるほど。って簡単に納得してはいけない。桜が先輩の叔父さんに弟子入りしたのは計画されていた事なのだ。桜が知っていたのか知らなかったのかは分からないが、桜のお父さんと社長の策略であることは間違いないだろう。
「あれ、でも陰陽師って神道なんじゃないんですか? 晴明神社もあるし」
「いや、陰陽師、陰陽道は神道とも仏教とも別物なんだよ。元々は中国由来の占術を行ってたんだ。それが平安時代になって怨霊や鬼が都を跋扈するようになって、陰陽師が悪霊や災い封じをするようになったんだ」
おお、さすが先輩! 陰陽師の歴史を熟知している!
「現在鬼門とか家を建てる時に使う風水も陰陽道から来てるんですよ」
桜が補足情報を突っ込んできた。後で先輩に聞くから要らないぞ。
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