神社の夜

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 すっかり毒気を抜かれた私と桜は寝ることにした。2人で話をしても言い争いにしかならないと分かってるし。    桜は自分の部屋へ、私は客間で布団に入った。 「……マイ、私もっと強くなりたい。だからもっと修行する」 「あら珍しい。愛からそんな言葉が出てくるとは思わなかった」  だって桜より強くなりたいんだもん。 「言っとくけど、桜と張り合おうって思ってもムダよ」 「え? 何で? ……もともと敵わないの?」 「違うわよ。持って生まれた能力が違うの」  霊能力者と言えど持っている能力は人それぞれだという。視える能力はあるが祓えないとか、視え方も人それぞれで、妖が化けた姿だけ視える人、恐ろしい本質まで視える人。除霊はできるが浄霊はできないとか、視えないけど憑依されちゃう人とか。幽霊は視えないけど妖精は視えるとか、視えても気付かない人とか!
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