通り魔事件勃発!

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「毛瀬は来年卒業なんじゃないの?」 「うん」 「卒論とか考えてるの?」 「もちろん」 「何やるの?」 「ロボット作る」 「え!」 「少女のロボットがトランスフォームして背中に純白の羽を生やす。それに伴い少女体型から大人の女性体型に変身するんだ」 「もしかしてマリンちゃんの変身シーン?」 「そう! それ! まさにそれなんだよ!」  そんなん作れるの? 毛瀬実は賢かった!? 「どうやって作るの?」 「それ聞く? 本気で知りたい? なら説明するけど?」 「いや、いい」  どうせ聞いても分からない。出来上がった実物だけ見せてもらえればそれで満足できる。専門外の事は聞いても分からない。  専門外……。桜と私は学部が違うようなものなのかもしれない。ならば争っても無意味だ。桜が悪霊を鎮める専門家なら私は……私は何の専門家なのだろうか。
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