通り魔事件勃発!

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「あら……」  そこには横たわる桜のお父さんと、枕元で祈りを捧げる毛瀬がいた。  毛瀬……あれからもお父さんの癒やしに神社に通っているのか。もしかしたらお父さんは毛瀬の祈りで神社の仕事が疎かになってしまったのかもしれない。そして結界が弱まり、道満は外へ出てしまったのかもしれない。  毛瀬……余計な真似を……いや、毛瀬には聖ヨハネ様がついている。これは神の計画なのかもしれない。だとすればどんな計画なのだろうか……。  キリスト教にはキリスト教だ。私は先輩に状況をメールした。  中々返事は来なかった。桜と一緒にいるから電話しずらいのだろうか。でも夜だったら電話できるはずだ。なのに私のスマホはうんともすんとも言わない。 「毎日暑い日が続きます。でも待ち人来たらず、しばらく雨は降りそうにありません……」  先輩、メールくらいくれてもいいじゃない……。
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