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「アンタはダメー。裏方に徹しなさい」
「え〜〜〜！」
翌日事務所へ行き師匠に頼んでみたが即却下された。
「やっぱり師匠がキャスティングに手回ししたんだ」
「私を誰だと思ってるのよ。天下のジョニーズ事務所の社長よ」
「ははー」
思わず控えてしまった。水戸黄門か。
「初めはね、光にだけオファーが来たの。で、条件付きでOKしたの。ヨハネとセイラも出しなさいって」
「私は？」
「愛は幽霊たちをしっかり監視してなさい。で、もし怪しい動きをするヤツがいたらセイラに合図を出しなさい」
「あ、なるほど。セイラなら私の考え読んでくれるもんね」
「そう。霊が暴走して悪霊化しそうになったらセイラが毛瀬に祈るように指示する。そしたら天使様が何とかしてくれる」
「なるほど〜」
心霊番組のキャスティングは慎重にしなければならない。もし憑依体質のゲストが呼ばれたら取り憑かれて大変な事になる。バリバリ霊能力のあるゲストなら本職の霊能力者の嘘を見破ってしまうかもしれない。怖がってキャーキャー言う若手女性タレントはうるさくて見苦しいし、幽霊は断固として信じない派のゲストが来たらつまらない番組になってしまう。
セイラなら場の空気を読んで合わせる事ができる。光は出演するだけで視聴率を稼げる。毛瀬は……毛瀬の立ち位置って何だ？
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