オカルト天気予報

通り魔事件勃発！

「リキリキ、あのあと事件はどうなってる？　まだ被害者出てるの？」

　あの連続通り魔事件はまだ続いているのだろうか。

『うん。時々被害は出てる。でも怪我をするわけでもないし、傷害とかでは取り締まりできない。せいぜい迷惑条例くらいかな』
「でも被害者には式神が付けられてるんだよ」
『え！　それは分からなかった。じゃあ次から気をつけて視てみるよ』

　やっぱりリキリキやオカ班は頼りなかった。まあ怪我人がいないなら急ぐことはない。特番が終わったら道満を成仏させよう。

　そしてもうひとつ。

「…………」

　呼び出し音だけが虚しく響く。いくら電話しても出てくれない。メールの返信もない。先輩、何してるんだろう。ここは龍玉で見ちゃおうかな。いや、やめておこう。きっと修行しているのだ。特番のために頑張っているのだ。邪魔をしてはいけない。

　ガラスのお面のセリフにもあった。「いつまでも赤信号なわけはない」。いつか、先輩の心は必ず青信号になる。その時まで信じて待っていよう。慌てて飛び出して事故に遭ったら大変。

　私も修行頑張る。本番で成長した姿を見せて驚かせてやる。先輩、会える日を楽しみにしています。

　そして私は静かに目を閉じ瞑想を始めた。

　そして遂に特番当日がやって来た！