決戦の金曜日

4/21
前へ
/468ページ
次へ
 いいのか? みんなを巻き添えにしてもいいのか? でも、凄く心強い。変な緊張感でガチガチだった体がほぐれていく。でもやっぱり危ない。みんなを危険な目にあわせたくない。 「言っとくけどね、私たちの方が愛ちゃんよりも守りは強いよ」  確かに! 毛瀬は天使と聖ヨハネ様だしセイラはウルターマンだ。光は……光は私にも認識できないくらい高貴なモノに守られている。 「ううん、私だって鳳凰と白虎と河童がついてるもん!」 「じゃあ大丈夫じゃん。私たちに怖いものなんてないじゃん」  そうなのか? そうなのかもしれない。私たちって最強なのかもしれない! 「いいの?」 「勿論!」 「愛1人じゃ頼りねーからな」 「僕は付き人なので」  せっかくの満月。今日を逃したらみんなのスケジュールが合う日が当分ないかもしれない。 「お願いします」  私は深々と頭を下げた。セイラは「何してんの〜」と言いながら後ろから抱きついてきた。あったかかった。  みんなで毛瀬の車に乗り込んだ。武者震いがした。みんなの目がキラキラ輝いている。1人で行くつもりだったのに4人になっている。この世に偶然はない。これはきっと神様のお導きなのだ。  私は目を閉じ神様仏様に感謝をした。そして勝利を祈った。  待っていろ怨霊め。4人の戦士が今から成仏させてやる!
/468ページ

最初のコメントを投稿しよう!

215人が本棚に入れています
本棚に追加