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光、柚子木光は日本を代表するトップアイドル。かのジョニーズ事務所所属の大スター。そして私の同級生でありサークル仲間だ。実は前世は夫婦だったという、ちょっと特別な関係。
あ〜あ、明日仕事じゃなかったらコンサート行けたのになあ、残念。
「じゃ、また明日よろしく!」
「はい。お疲れ様でした」
こうして女子大生お天気お姉さんの1日は終わるーー。
わけではない。
「さあ愛、修行よ! 今日は砂漠よ!」
「はぁ〜〜?」
家に帰ると指導霊のマイとミーによる修行が待っている。といっても実際に行うのではなく、睡眠状態で夢の中で修行を行う。霊体なので世界各地何処へでも行ける。なんなら宇宙へも行ける。でも疲れる。
しかしそのお陰で私の霊能力は飛躍的に上がった。ちょっとくらいの悪霊ならあっという間に浄霊できる。でも私も年頃の女の子。あれもしたいしこれもしたい。夢は広がる……。
「愛、ぼんやりしてる暇ないわよ! 砂魔神よ!」
「へ? 砂魔神? 何それ?」
「早く退治しないと砂嵐に巻き込まれるわよ!」
「え〜〜!」
女の子らしい生活は遠そうである。
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