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「あ、せんぱ〜い!」
「お久しぶりです先輩!」
由美と柿沼が玄関にやってきた。新年の挨拶と世間話をし始めた。このノリで先輩をリビングに誘い一緒に料理を食べてから初詣に行くのが一番良い流れだと思う!
「じゃ、挨拶も済んだ事だし、いってらっしゃい!」
「え」
「そうよ、早く行って早く帰って来なさい。お父さん心配するから」
お母さんが私のコートを持ってやって来た。
「リトル陰陽師、明けましておめでとう」
「住職様、おめでとうございます」
先輩と住職が挨拶を交わしていると。
「愛ちゃんの彼氏〜? へ〜はじめまして~!」
「どうも! サークル仲間です!」
美香先輩と旧家もやって来た。これは収拾がつかない。
「先輩、行きましょう」
「え、うん」
「じゃあ行ってきます!」
みんなの「いってらっしゃい」の大合唱に送られ私と先輩は外に出た。
「良かったの?」
「はい。長居してるとお料理やお酒勧められて初詣に行けなくなっちゃいます」
「そっか、それは困るね」
先輩は照れくさそうに微笑み、でも嬉しそうに言った。
「素敵な仲間たちだね」
「はい!」
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