214人が本棚に入れています
本棚に追加
/468ページ
「やだお父さん、酔っ払っちゃった?」
「先輩気にしないでください! お父さん! まだ付き合ってもいないのに何言ってんのよ!」
それでもお父さんは頭を上げようとしなかった。そんなお父さんに先輩も座布団から下り居住まいを正した。
「まだまだ未熟者ですが、全身全霊で愛さんをお守りします。ご指導のほど、宜しくお願いします」
先輩も頭を下げた。
えっと……これって……。
「じゃあ早速式の事決めなきゃね。まあ愛が卒業してからかしら。陰陽師は神式? でも愛は僧侶だから仏式? でも桃林さんはエクソシストだから教会? あらやだ、どうしましょう?」
お母さんはすっかり結婚式の事で頭がいっぱいのようだ。お父さんは親子の盃だと言って先輩のコップにお酒を注いでいる。先輩は恥ずかしそうに「お父さん」などと呼んでいる。
ちょっと待って。まだはっきり告白もされていないのに。これはどういう状況?
最初のコメントを投稿しよう!