1.それでも、あなたが好き。だから……

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どうして? アメリカにいるんじゃないの? どうして? ここは、私が自分で探してきた高校なのに。 私たちの家がある場所から、とても遠いところにあるのに。 どうして? アイツとの思い出がないところに行けば、もう悲しい思いをしなくても済むと思っていたのに。 どうして? アイツは、また私の小さな世界の中心にいるんだろう。 どうして? アイツは、また私の名前を呼ぶのだろう。 たくさんのどうしてが、頭を支配する。 でも、1番のどうしては………… 「ナオ……くん…………」 「よお。元気…………だったか……?」 「…………うん…………」 どうして? アイツの視線に私が入っているという事実が、こんなに嬉しいと思ってしまうんだろう。 結局アイツは、たった一言で私の決意を無かったことにしてしまう。 それは、とても悔しい。 でも……悲しくはなかった。
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