1.それでも、あなたが好き。だから……

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俺は放課後、そいつの後をつけてみることに決めた。 何となく、そうしないといけない気がしたから。 そのおかげで、すぐに理由は分かった。 そいつがどうして、俺に近寄るなと言ったのか。 そいつは、最近意味もなく、よく俺に話しかけてくる別の女子たちに囲まれていた。 名前はいちいち覚えていないが、よく見るなーくらいにしか思っていなかった女子たちだ。 そいつは……怯えた表情で、その女子たちをそいつは見ていた。 何か会話をしているようだった。 内容は聞こえない。 でも、何となく、あいつらの行動の意味は分かった気がした。 何でだよ。 これまで、そいつさえ監視していれば琴莉は無事だった。 時々家の窓から見える琴莉は、とても楽しそうに笑っていた。 俺が、そいつから琴莉を守るために、そいつを監視し続けたから。 それなのに。 今度はそいつが、同じことになっている。 あの時、そいつが琴莉にしたことと同じことをされている。 ……俺のせい……なのか? 全部……。
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