1.それでも、あなたが好き。だから……

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私が小学生になった時。 確かに、学校へは一緒に行くことができた。 アイツに手を引っ張られて。 だけど、玄関についてしまうと 「じゃあね、ことちゃん」 と言ったアイツは、私を玄関に置き去りにしてから、あっという間に校庭へと行ってしまう。 私以外の誰かと遊ぶために。 その中には何人か、女の子もいた。 私はその女の子たちがとても羨ましくて仕方がなかった。 もちろん、教室に行ってもアイツはいなかった。 当然だ。私は1年生で、アイツは2年生なのだから。 だけど、そんなことすら、私は知らなかった。 だから、アイツが遠くに行ってしまったようで……寂しくて、悲しくて、私は教室で泣いてばかりいた。 そんな私についたあだ名は、ニワトリ。 ことり、という私の名前とかけ合わせた、私らしい嫌なあだ名。 クラスの男の子たちは、私に会うたびに 「ほら、コケコッコーと鳴いてみろよ!」 「にーわとりっ!にーわとりっ!」 とケラケラ笑った。 私はあっという間に、学校に行くことが嫌いになり、部屋に引きこもるようになった。 そんな私を救ってくれたのも、アイツだった。
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