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「庸平兄ちゃん、先にお風呂上がりました」
39度のぬるい入浴を楽しんでから、ぼくは身体をタオルで軽く拭いて、リビングに戻りました。
兄ちゃんはまだテレビを見ていた様子で、刑事さんと悪い人がバタバタ暴れています。ちょうど、今がいいところだったみたいです。
少し邪魔をしてしまったと、後悔しました。
「あぁ。ゆっくり入れたか? 蘭太」
「はい。ごめんなさい、先にお風呂をいただいて。気持ちよかったです」
「そうか。ならもうさっさと寝るんだ。明日はテストだろ」
「はい。そうしようと思います」
ぼくはにこりと笑い、そのまま2階の部屋に上がろうとしましたが、「あ、ちょっと待て」と兄ちゃんがぼくを制止したので、そのまま止まりました。
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