丑の刻参り

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息を殺していると、しばらくしてまたわら人形を打ち付け始めた。 ――よかった。気づかれてない。 俺はそそくさとその場を後にした。 そんなことが一度だけあった。 もう二度とあんな場面には出くわしたくはないものだ。 ところがそれからしばらく時が過ぎた頃、いつものように夜中に神社に行くと、聞こえてきたのだ。 カンカンカン。 恐怖心はあった。 しかし無視して帰ろうと思っていたのに、俺はその音に引き付けられてしまった。 好奇心の方が勝ったのだ。
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