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「うーん…」 紅 透…クレナは意識を取り戻し、目を開ける (ここは?…確かどっかで頭を打って…) ガバッ 「あ!思い出した!」その声とともに上半身を起こし、私怨募らせていた 「あんのポンコツメカめぇ…」 (おっと、私怨を募らせる場合じゃないや) 「状況把握っと」 そう言いつつ周りを見る…声につられてきたのか緑色の肌をした子供ぐらいのサイズの人みたいなのが現れる 「グギャギャ」 「?」 クレナが呆気に取られているとそれは武器を振りかぶり敵意を持って振り下ろしてきた 「!? 結界!」 ガン 人なら足くらい折れてそうな勢いを持つ武器が弾かれる 「グギャ?」 「……びびったぁ…まあ敵ってんなら苦労はしねぇな…毒魔導」ポチャン 一滴の紫色の液体がそれに当たった 途端 「グ?グギャァァァァ」 しゅーという音と主にゴブリンが泡を吹き体がグズグズに崩れていく 「…グロ…うっぷ…」 (やべ、グロとか久しぶり出しもう腐食臭してるし、吐き気が) 「ここから声がしたぞ!」 「残党か!」 ガサガサと音がなりそこから人が出てきた 「!そこの君、大丈夫か?」 「あぁどうも…こんにちは、ちょっと吐き気が…あと頭痛も」 「そ、そうか…こ、これは?」 「襲ってきたから…殺った」 「ゴブリンか、これ?」 ローブを着た人が杖みたいなのでグズグズになったゴブリンの肉をずらし、何かをひろいあげる 「うん…ゴブリンの魔石よ、うへぇ…気持ち悪…タック、これもっといて」 「おっと、おい!投げんなよ」 タック…という大剣を背負い、厳つい顔をした巨漢が受け取り愚痴を言う 「毒かもしれないのよ?」 「尚更投げんな!」 ローブを着た人が言い返しやいのやいのと言い合いを始める 「お前ら喧嘩はよせ」 「「でもだってこいつが」」 (仲良いなこいつら)そんなことを思うクレナ出会った…が 「うっぷ、気を抜いたから吐き気が一気に…」 「ちょっと大丈夫!?リフレッシュ!」 喉あたりの不快感が一気に消える 「ありがと、はぁ酷い目にあった」 「君…名前は?」 剣を腰に携えている軽装の少年が話しかける (あ、お決まりのセリフ言える) 「名前を聞くなら、まず自分から、ガキすら知ってるぞ?」 「あぁごめん 俺はツートナ」 「俺はタヘルタック」 「あたしはタリカよ」 「私はクレナ・タール気安くクレナでいいよ」 「クレナね…君がこれやったの?まだ洗礼は受けてないように見えるけど」 (うーんどうしようか…確か洗礼を受けるまで基本スキルが使えないか使えても制御が聞かないんだったな、) 「ゴブリン…かな、がなんかに引っかかったと思ったら変なのが群がって着た」 「ポイテクトの群れに引っかったのか…」 「なんか可哀想だな」 「ゴブリンに同情するの?甘いわねぇ〜」 「甘いってなんだよ」「言葉の通りよ」 また口喧嘩が始まる 「ごめんな、うるさくて」 「いや、いいよ、楽しくて好きだしこういうの」 「そっか、君、どこから来たの?」 「それは…えっと…ごめんなさい…何も覚えてなくて」(しまった、咄嗟に嘘が…ま、まあ混乱を招くよりいいか) 「そ、そうか、家も分からないの?」 「うん」 「じゃあ俺たちの村に来るか?」 「ちょっと!?何勝手に話進めてんのよ!! 」 タリカが叫ぶ 「あたしは認めないわよ、嘘ついてる魔物かもしれないじゃない、鑑定弾かれるし」 「俺はいいと思うけどな」 「なぁに〜またツートの肩を持つ気〜」 (しまった、多分結界かな…その前に偽造しなきゃ) 「あれ?鑑定通った?」 「確か最近覚えたんだろ?魔力の量が足りなかったとか」 タリカの目にはこう写っている ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 《鑑定結果》 クレナ・タール(16) Lv.1 衰弱、疲労 HP300      称号 MP300 苦痛を耐えしもの 攻撃力15 虚弱体質 精神力30 不運ウサギ 耐久力250 耐神力15 スタミナ15    スキル 結界魔法(Lv1)光魔法(Lv2) 死神の手招き(Lv5)獣変化(Lv1) 残りポイント 500 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「…なんか可哀想ね」 タリカが悲しむような目で見てくる (思い出したくもない、先生がしてた目に似てる)昔、虐められていた時に見て見ぬふりをしていた先生がしていた、そんな目をするなら助けてよと、言えばよかったな 「どうしたの?嫌だった?ごめんね」 「あーまたタリカが子供泣かしたー」 「泣かしてないわよ!そしてまたってなによ!」 「え?」 自分の頬には涙を伝っていた
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