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また二日、仕事を休んだ。
その二日間のことは、置いておいて、散歩に出かけることにした。
十一月の夜八時。
ここ最近までは天気も良くなく、冬の寒さを感じていたけれど、今日に限っては、暖かい。ジャージで事足りる。
おでん屋があった。屋台のおでん屋だ。コンビニと、ラーメン屋の間にある車の整備工場の前に屋台が光を灯していた。
「こんちは」
明かりの元に顔をくぐらせてみると、おっちゃんがいた。
コンビニのおっちゃんだった。
顔見知りだった。よくいくコンビニだったし、おっちゃんもよく、コンビニのレジに立っていた。接客は丁寧すぎるほど丁寧で、へりくだっていて、煙草の番号をいうと、いつも「承知しました」と返してくるおっちゃんだった。決して、常連だからといって、黙っていつもの銘柄を持ってくるタイプの定員ではなかった。「こちらでよろしいでしょうか」
と、いつも聞いてきた。
「いらっしゃいませ」いつもの笑顔だった。
いつも行くコンビニよりも二倍くらい広めのスペースにおでんが並べられていた。
「コンニャク、玉子、大根」
「承知しました」
「あと、つくねと、、、餅巾着はないですか?」
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