君は大人になってゆく

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「卒業生代表、長浜唯!」 「はい……!」  少し固いながらも、確かな返事が体育館に響く。背筋を伸ばしてステージにあがる姿が、凛としていて眩しかった。  遠くなる背中に瞳が潤む。誰の力も支えも借りず、彼女は今、演台に立った――あの唯ちゃんが、一人で。
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