安楽死のある国

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安楽死のある国

 世界には安楽死が認められている国があります。  スイス、オランダ、ベルギーなど、主にヨーロッパの辺りでしょうか。  ただし、例えば病気であるとか、耐え難い苦痛を抱えた方が対象です。  健康なまま、ただ死にたいと言う理由だけでは簡単には認められてはいないようです。  しかしながら、確かに日本人でもそれらの国で安楽死を果たした人がいるようです。  誰でも調べれば簡単にわかることです。  それらの人が残した、安堵の声も。  安楽死を認めていただけるだけでも有り難いことなのですが、ただ私自身の欲を言えば、それらが「自殺の幇助(ほうじょ)」、つまり自殺を助ける行為とされることを改善したく思います。  自分を殺すことへの共犯、殺人の片棒を担がせる、そんな印象を受ける言葉です。  もし私が安楽死するとしたら、それを執行してくれる方に感謝こそしても、そんな汚名のようなものを負わせたくありません。  死にたい人をただ助けてあげようとする方に対し、失礼なものの言い方だと思います。  何故そんな言い方、考え方になっているのでしょうか。  それは多分、「命」の価値が過剰に見積もられているから。  「死」がタブーとして扱われているから。  この問題は、本音のところを言ってしまえば安楽死を認める認めないの問題に留まらないとさえ考えておりますが、この国のどん詰まり感と言いますか、それは私が口にするまでもなく、多くの人が薄々と感じているものであると思います。  ただ、それはここでのテーマとは異なりますから割愛させていただきます。  ともかく、今回のところは条件付きではありますが、安楽死を認めている国が世界にはあって、日本人でもその制度の対象になった人が確かに存在するということを知っていただければと思います。  そしてゆくゆくは、日本もその国の一つとなれるように願いながら。  また、健康であっても自ら望むだけで安楽死できるようになれば、そう願いながら。  ただ、それには色々と考えていかねばならないこともあるかと思います。  それはまた後ほど、次回以降でゆっくりと考えて行きたいと思います。
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