夜の帳が下りる頃

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 涼一さんは相当優しくしてくれていたんだとよくわかる。  体勢を変えて背後から突き上げられ、深くまで律動を繰り返してはイキそうになるとすぐに抜かれてしまい懇願する。 「もっ、おねがっ」  立って見下ろしている涼一さんは目を細め、薄く笑んで悪戯に後孔に先端を擦り付ける。怒張を追うようにお尻が揺れる自覚もあるのに、それすら蕩けた頭では羞恥に直結しない。 「和希、広げて見せてよ」 「うぅ……あぁ…」  すぐに言われた通り自分で柔らかな肉を両手で広げ、剥き出しにした後孔に凶暴な怒張がぴたりと宛てがわれる。  呑み込もうと腰を下げれば太い楔が体内に簡単に挿ってきて、片手を床に付けて必死に何度も動かしても思うようにはいかない。 「お、……ねがい、動いて!」 「動いてほしい?」 「動いて、もっとしてっ」  焦れた熱は中途半端で先走りがフローリングを濡らして膝がぬるりと滑った。 「もうお漏らしだよね、ぬるぬる」 「ひっ、あぁ!」  今にも垂れそうな先走りを指先で掬い取り、塗り付けられながらモノは何度も擦られる。  もうすぐ、もうすくだ。強度が増してカリが広がり快感を追えばすぐに手は離されてまたぐずぐずに蕩けたまま体内に蓄積する。 「やっ、どうして?」 「さぁ、どうしてだと思う?」  甘いバリトンが鼓膜を揺らし、全身が快感に粟立つと頬にキスされた。 「俺を見たいって言っただろ?」 「くっ…ああ……アッ!」  意地悪な涼一さんは昂らせるだけ昂らせ、俺の体を仰向けにすると今度は覆い被さってくる。とても荒々しくて、怒涛のように刺激される。  これが涼一さんなんだ、これが義兄の本性なんだって。 「和希はどっちが好き?」 「あぁっ!やっ、」 「前からと後ろから、どっちがいい?」  意地悪な囁きと貫く視線に縛られ、顔が見えるこの体勢が好きだとキスして訴える。 「俺も、こっちが好き。和希の顔は見れるし」 「ひぅっ!……あ、ああ…」 「手も簡単に届く」  放置されてた陰茎がまた扱かれ、体がバラバラになりそうな感覚におかしくなりそうだった。 「アァッ!もっ、イク!!」  叩き付けるような腰つきに後孔がまた広がった気がして、荒い吐息を吐き出す涼一さんもその時が近いと分かった。 「和希……今頃、どうして」  ギュッと目を瞑り、走り抜ける快感に悶えたまま白濁が飛び散る。自分の体内の奥に注ぎ込まれた涼一さんの熱さが苦しくなるほど愛しかった。  
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