罰ゲームならしょうがない

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「え...?」 「はっ.....みーたん...、っじゃなくて羽柴、!」 今さっき覚悟を決めてみたばかりだが、俺は予想外の状況に瞠目していた。 てっきり染谷はリンチに乗り気じゃないながらも俺を呼び出す役で、ここにはその友人達も来ているものばかりだと思っていた。 しかしそこにいたのは俺を見つけて嬉しそうに顔を綻ばせる染谷ただ一人だけで、ますます混乱する。 つか今「みーたん」とか言ってなかった? 俺の下の名前は(みさお)だが、陰でそんなふうに呼ばれてるんだとしたら恥ずかしすぎる。 「えっと...今日ってリンチじゃないの?」 「は!?...なに言ってんの、...羽柴にそんなことするわけないじゃん」 「ああそう。とりあえず安心した」 安堵から無意識にそんな言葉が口をつき、染谷は慌てたようにそれを否定する。 なんだか俺が勘違いしてしまっていただけで、やはり染谷達は悪い奴らじゃないらしい。 でもそうなると何故俺はこんな場所にわざわざ呼び出されたんだ。 染谷が俺に用があるとも思えず、何か言いづらいことを相談されるような仲でもない。 顔を伏せて拳を握りしめている染谷が今何を考えているのかはわからないが、俺はひとまずその先の言葉を待つことにした。
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