2.新人戦

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 試合後アリスの元に行ったレイラは、 「アリス、どうしたの?具合でも悪いの?」 と聞いた。 「レイラ、あの宮本って子、速いし強いよ。気を付けてね…」 とだけ言い、うなだれた…。  レイラは座っているアリスの背中を、 「バチーン!」 と平手で叩き、 「アリス、元気を出しなさいよ!まだ3位決定戦が残ってんのよ?ワン・ツーがだめなら、ワン・スリーでもいいじゃない!メダルを取って帰るのよ!」 と檄を飛ばした。  20分の休憩後、3位決定戦が行われた。宮本選手に負けたアリスは、かなり気落ちしていたが、先ほどのレイラから受けた檄がアリスに活力を与えた。(私は…、負けない!!)  気力十分で上段に構えたアリスには、もう迷いはなかった。相手は「千葉の女豹(めひょう)」と異名をとる剣士だったが、スピードでアリスは負けていなかった。  アリスの上段に構える小手を狙ってくるのが読めたアリスは、一歩も引かず上段のままさらに伸びあがって相手の小手打ちを外すと、そのままの勢いで片手面をカウンターで打ち込んだ。  一本を取ったあとの2本目…試合が始まらないと思っていたら、千葉の女豹は気絶したまま起き上がれずに、アリスの勝ちとなってしまった…。  これでアリスの3位は確定した。
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