ラブレター 「あんぱん」その後

3/32
前へ
/32ページ
次へ
「今日も走って来たの」 彼女は毎朝のランニングを欠かさない。 それはテニス部を引退しても同じだった。 ストイックな性格をしている。 「うん。いつも通り十キロ」 え、十キロ…。 私は三納代今日子が毎朝走る距離を、卒業の日に初めて知った。 最近買ったスマートウォッチで、その距離を見せて来る。 「何か凄いね…。流石はわが校創設以来のテニス部のエース」 私と三納代今日子は声を上げて笑った。 「今日子」 と三納代今日子は友達に呼ばれて、そっちへ行った。 それと入れ替わりに、信治がやって来た。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加