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「違うんだよ。菜緒子に泣き言、言いに来たんじゃねえんだわ」
信治はポケットから手紙を出して私の前に置いた。
「何これ…」
私はその手紙をじっと見た。
「お前、脇田って知ってるか」
脇田君。
同じクラスになった事は無いけど、信治と同じサッカー部の子。
身長の高い、結構女子に人気のある子。
私のデータベースにはその程度の情報しかない。
「まあ、何となく」
信治は私に微笑んだ。
「それ、脇田から。お前に渡してくれって頼まれてさ」
ん…。
何だろう…。
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