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「実は……キスしたの君が初めてなんだ」
「わ、私も……このキスが初めてだよ」
公園の片隅で初々しいカップルが、初めてのキスの余韻に浸っていた。
「そっか、でもキスって本当にこんなに甘いんだ」
「これからも、こんなに優しくキスしてくれる?」
「ああ。今みたいにこれからずっと、何度だってキスしよう」
その時彼らの遥か頭上で、キランと何かが光った。
光はどんどん大きくなって、その惑星に住む者たちに隕石だとはっきり認識され……。
「わしもっ! これが初めての<チュー>じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!」
大絶叫と共に巨大隕石は衝突し、その日一つの惑星の生命圏が滅びた。
めでたくなしめでたくなし。
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