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「朝食にしよう。
昨日はハーディスと過ごしたのだ、今日は我でいいな?」
「はいはい、お好きなように」
わざと聞いてきて自分を選ぶように言わせるのもわかっている。
むくれているハデスの頬に振り向いてキスをすれば、一瞬で機嫌が直った。
「ハデス、エスコートを頼める?」
いたずらに言ってみれば、ハデスは笑うと簡単に私をいわゆるお姫様抱っこをして歩き出す。
思わず噴き出して、私は満足そうなハデスの首に手を回した。
今日は生贄の適正者の話が出ることを知っている。
さてその仕事にはとある女神に行って頂こう。
私は冥府を司る神の妻。たまにその立場を利用したって良いはずだ。
きっと既にハーディスの指示で用意されてあるであろう朝食を、私は楽しみにしながら再度ハデスの頬に口づけた。
END
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