記憶洗い
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老人は押し入れの中から、寝袋を取り出してくれたので中に入りこんだが、目がさえて眠りにつくことができない。 新しい人生――、老人の仕事を継げということなのか。 どうせ死ぬぐらいなら、この静かな家で記憶洗いの仕事をすることも悪くないような気もする。 一睡もできないまま、朝を迎えた。 老人が起きると、記憶を洗ってもらい仕事を引き継ぐことを伝える。 老人は大きくうなずくと出かけた。
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