5.入れ替わり 4日目

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5.入れ替わり 4日目

 悶々として過ごした一日が、夢の中にも現れた。  夢は脚色されていて、母親が部屋を訪問し、床に寝転がる「私」の怠惰ぶりを叱っている。それを見て、「ニャー」しか言えない私が弁明しているのである。  ――これは、呪いなの、と。  私の鳴き声に、母親が(いぶか)しげな眼差しで近づいてくる。そして、首根っこを掴まれ『この猫が悪さをしている! 出て行きなさい!』とキレられた。  ――捨てられる。  そう思った途端、怖くなって、目が覚めた。 「ああ、怖かった」  そう呟いて、自分の声にビックリする私。  また、人間に戻ったのだ。
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