#1 深田 優子

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「どこの!!」 深田「横浜の・・・です。」 「成果は!!」 深田「せせせせせいか・・・な・・・ないで・・す。」 「・・・」 深田「・・・」 「何やってんだこのボケごらワレェえええ!!!!!」 深田「ヒィ!!」 「今すぐ事務所来い!!」 深田「今から事務所・・・ですか?」 「午前6時、今から電車で7時には着けるだろ!!」 深田「え・・・っと、もう少し後には・・・できませんか?」 「はぁ?」 深田「まだ・・・その、朝ごはんを食べてなくて・・・」 「朝ごはん?」 深田「はい!!このホテルの朝ごはんすごく美味しいんですって!!私それが楽しみでこのホテルに泊まったんです!!」 「・・・」 深田「・・・」 「何考えてんだこのボケかすがァアアアああああ!!!!」 深田「ヒィイいい!!」 「そんなもん電車ですませろ!!いいから早く来い!!」 深田「は、はい・・・わかりました。」 プツ 電話が切れた。 その画面を見ながら深田はこう思う。 深田「鬼畜・・・」 深田は準備を秒で整え、ホテルのフロントへ駆け込みチェックアウトを済ませた。 その時、フロントスタッフに朝食のテイクアウトを懇願し、何とかサンドウィッチを頂けた。 現在時刻は6時10分 これまでの工程をたっ10分で済ませた事も驚きだが、駅へ向かうスピードも凄まじい。 運動靴を履いている深田は駅まで全速力で駆け込む。 改札にスマホをかざして、駅に入り、今にも発車しそうな電車へ飛び込む。 今の時間は6時15分。 ここから鬼畜先輩が待ち構えるオフィスに最寄りの東京駅までは、大体30分。 何とか7時までには到着できるだろう。 安堵した深田は、まだ空席の多い電車の椅子へと腰掛け、ホテルから頂いた朝食の箱を開封する。 そこには、出来立てでまだ暖かく、野菜や卵で彩られたサンドウィッチが顔を出す。 深田「まだ混んでなくてよかったぁ!!さてさて、いただきます!!」 口の中にサンドウィッチを放り込む。 深田「おいしぃいいい!!」 空席でまだ人がいない事をいいことに、マナーなど関係なく味わう。 深田「これを味わえただけでも満足だわぁ。」 実に満足気に完食する。 そして、深田はカバンの中からタブレット端末とキーボードを取り出し、画面を確認する。 深田「それにしても、本当にどこ行っちゃたんだろう?」 しばらく時間が経過し、駅に電車が寄る度に、電車に乗り込む人数が多くなった。 その事に気がついた深田は、少し嫌悪感を頂きながら、タブレット端末とキーボードをカバンに戻し、座席から立ち上がって吊り革へと手を伸ばす。
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