#6 埋め合わせが出来ない孤独

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✳︎ ここからは、過激な表現を含みます。閲覧にはご注意下さい。 ノートパソコンのSDカードフォルダから、動画ファイルを開き、読み込みが始まる。 数秒たったのち、映像が始まる。 薄暗い無機質な倉庫の中 『やめて!!離して!!』 一人の学生服を着た女子高生が、複数の男に押さえつけられる。 四肢を拘束され、女子はもがく。 『大人しくしろ!!』 無常な拳が、女子高生の顔を強打し、鼻からは血が滴る。 弥田「この子は・・・」 叢雲「あぁ、北村香奈さんだ。」 香奈『いや!!いやァアアア!』 叫ぶ香奈だが、周りの男達はヘラヘラと笑みを浮かべる。 『おい、抑えてろ!!』 香奈を机の上に押さえつけ、4人の男が両手と両足を掴んで自由を奪う。 そして・・・ 香奈『やめて!!やめて!!いや!!いや!!』 ビリ・・・ ビリ・・・ビリ!! 衣服が無雑作に破かれ、少女の純白な下着が露わになる。 『ヒヒヒ・・・おい!!動画回ってるか!!これは売れるぞ!!』 香奈『い・・・い・・・』 そして、男の汚い手は、下着を破り捨て、それへ、汚い口をつける。 香奈『やめて!!やめてぇえええええ!!』 『もう我慢できねぇ・・・』 一人の男が、陰部を曝け出す。 香奈『ごめんなさい、ごめんなさい、お願い、お願い、お願い!!やめて、やめて!!』 少女の拒否も、抵抗も虚しく・・・男のそれは、少女へと突き刺さる。 香奈『いやァアアああああああああああ!!アアア!!あああああ!!!』 『はぁ!!はぁ!!はぁ!!」 抵抗もできない少女に対し、男は何度も腰を打ち付ける。 弥田「ひでぇ・・・」 弥田はそれを見る事ができず、顔を背ける。 寒気がするほどの悪意、悍ましい程の非道。 『あぁ!!出すぞ!!』 香奈『あぁ!!!!やめて!!やめて!!ああああ!!あああああああああ!!』 ・・・ 『はぁ・・・中はいい・・・』 香奈『う・・・え・・・う・・・』 カメラは少女の表情を映した。 血と涙で、汚れ切ってグシャグシャだった。 『おい、妊娠しても面倒だからよ、ピル飲ませとけ、後、シャブ漬けにしとけ、気狂わせて全員で遊ぼうや。』 香奈『ひ・・・いや・・・ごめん・・・・ごめん・・ケン・・・イチ・・・』 叢雲「・・・」 山田「・・・」 弥田「これは人間のする事じゃねぇ・・・」 『おい!!新入り!!』 『はい!!』 映像が動く、どうやら新入りと呼ばれた人間がカメラを回しているようだった。 『お前、名前なんだっけ?』 『はい、翔太っす!!』 山田「!!!」 弥田「何!?」 驚愕する二人。 『翔太、お前次ヤレよ。』 『え?』 翔太と呼ばれた男は、戸惑う。 山田「・・・」 『いいんすか!!』 山田「な・・・」 山田はこの時、頭の中ではこう思っていた。 これは翔太ではない、もしそうだとしても、翔太は断る筈だ。 何が間違っているか、何が正しいか、その分別ぐらいはつく人間、弟だと・・・まだ山田はこの男が翔太かどうか疑っている。 疑いたいと、そう思っている。
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