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ひと月ほど過ぎた頃になりますと、お祖父ちゃんは よう昼寝をするようにならはったんですわ。
毎日の幼稚園のお迎えやら、チャンバラごっこに疲れてしまわはったんでしょうかね。
お迎えには来てくれはるんですけど、家に帰るとソファでゴロンと横になってしまわはりますねん。
シュンちゃんはその横で、アニメみたりロボットを組み立てたりして、一人で遊んではりますわ。
時々お祖父ちゃんのお額(でこ)に手ぇをあてては「お熱はないかなぁ」などとつぶやいて、優しいですねぇ。
お祖父ちゃんが目ぇが覚ましはったら
「お祖父ちゃん、ジュース飲む?もってきてあげようか?」
などと優しい言葉をかけてくれますねん。泣かせますなぁ。
「ありがとなぁ、シュン。ええ子やなぁ」
とシュンちゃんの頭を撫でていたお祖父ちゃん、突然バタッと倒れてしまいはりました!
「わあっ!お祖父ちゃんっ!どないしたんっ!」
するとお祖父ちゃんはニヤッと笑ろうて、
「ハハハ…大丈夫じゃよ。ちょっと落語の『死神』の真似をしただけじゃ」
「もう!お祖父ちゃんゆうたらっ!ボクびっくりしたやんかっ!」
「ハハハ・・・やあ、すまん、すまん」
シュンちゃん、むくれてはります。
するとその時・・・
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