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「生徒会見習いは、生徒会に加わるといっても見習いですから、生徒会役員に与えられているのと同じ特権が与えられるわけではありませんが、これについては、鈴木君は特待生ですから、全く同じとは言えなくても元々与えられている特権も多いでしょう。
あと、生徒会役員と教師、一部の委員会役員を除いて、他の生徒に鈴木君が生徒会見習いだということが周知されることはありませんので。
仕事内容としては、主に生徒会役員の補佐をしてもらうことになります。まずは簡単な仕事の仕方を我々役員が教えて、あとは私たちの指示に従って臨機応変に対応してもらう形になりますね」
「ようは、生徒会の雑用係ってことだね~」
と、西園寺が詳しい説明を補足して、最後に雛川が冗談混じりに、生徒会見習いの実態を付け加える。
一般生徒に存在が公表されないのは、やはり生徒会という雲の上の存在に''ただ''学年トップの成績というだけで関わるのは、他の生徒からの反発が大きいと考えられるからだろう。だったら最初からやらなければいいのにと快斗は思う。
ここまでの話を聞いて、首席で合格する''だけ''で生徒会と関わることになるなら首席など取らなければよかったかなと、快人は少し後悔していた。
「出来れば今日の放課後から、さっそく参加してほしいんですが」
西園寺達は快斗が引き受けることを確信しているようだ。西園寺の言葉に雛川は、うんうんと頷く。
確かに快人以外の他の生徒であったなら、二つ返事で引き受けていたことだろう。なにせ、他の生徒に見習いであることが知らされることはないのだ。1番の不安材料になるだろう、生徒会と関わることでの親衛隊からの制裁を気に病まなくて良くなるのだ。であれば、役職持ちと関われることができる生徒会見習いを、断る生徒はいないだろう。
ただ快人は他人と関わることを望んでいない。それは例え生徒会や役職持ちであっても例外ではない。むしろ、他の一般生徒よりも関わりたくないと考えている。
今まで西園寺達の説明を黙って聞いていた快斗が口を開く。
「その生徒会見習いは、強制なんでしょうか?」
この快斗の返しに、西園寺達2人は声を揃えてこう言った。
「今、なんと(なんて)?」
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