1-2『綾美』
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「隼人。わたしね、隼人のことが好きなんだ」 「え……わかってるよ」 「ううん、わかってない。はじめから最初から好きだった。ずっと好きだった」 なにかを悟り隼人の目が瞬時に光を失っていく。深い失望と軽蔑のまなざし。 「……だから妊娠でもすれば隼人も変わるんじゃないかって。バカだよね」 「……もういい」 「聞いて。だから結婚したの──愛されなくてもいいから、隼人と一緒にいたくて……」
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