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2 魔法
メイドさんに案内されたのは、ある部屋だった。どうやらここで話すらしい。
中に入るとさっきの人と本堂さんがいた。思ったより広い部屋だった。
「おお、シンドウ様いらっしゃいましたか。
そちらのソファーにお座りください」
本堂さんの隣を勧められ、ドレスが傷つかないように心掛けて座った。
隣の本堂さんは口をぱくぱくとしている。驚いているようだ。
さっきは気分が悪いとか思ったけれど、本堂さん自体を嫌っているわけではないので、隣の席でも私は別に構わないのだが、本堂さんは嫌みたいだ。顔を赤くして震えている。怒りを必死にこらえているのだろう…。
(どうして嫌われているのか教えてくれればいいのに…)
「ではそろそろ話をしましょうか。」
そう言って話し始めた。
この世界は私たちが住んでいた世界とは違い、魔法が使えるようだ。
魔物も存在していて、魔物による被害が多いため、討伐することがほとんどである。例外として、国に余程の貢献をした魔物なら生きてもよしとされるが、未だにそんな魔物はいないとされている。そんな魔物が近年増えていて、古書の情報から聖女によって魔物は浄化されると知り、召喚したそうだ。だが、聖女が2人来たのは異常事態だったらしい。これからどうすべきか話し合うのが今回することのようだ。
「そこで、お二方には魔法適性検査と魔力量検査をおこなってもらいます」
そう言われて、目の前の机に水晶玉が置かれた。これでどのように測れるのか疑問であるのに、妙に納得しているから不思議な感じだ。
魔法適性検査と魔力量は水晶の光る光の色と出てくる数値で判断するらしい。
赤が火属性、青が水属性、緑が風属性と植物属性、白が光属性、黒が闇属性…
など、基本はこの5種類の属性であり、ほかの色や属性は珍しいそうだ。また普通は1属性でほかの属性を使いたいときは魔法石という石を使うそうだ。
「こちらの水晶に手を乗せてください。」
本堂さんがスッと水晶に手を伸ばす。手を乗せると水晶が光りだした。
「…ピンク…?」
水晶は白色とピンクの二色光っていた。
「おお!…桃色と白色ですね。桃色は[魅了]で、人を魅了して操ることが
できます。2属性は珍しいですね。魔力量はいくつでしょうか?」
「130万…らしいわ。これってどのくらいすごいの?」
「国民で1000、王国魔導士で1万くらいの魔力量なので…」
「ふーん…じゃあ凄いのね。」
本堂さんは特に驚くわけでもなく話している。
「シンドウ様も水晶に手を乗せてください。」
目の前に水晶が差し出された。
私はおそるおそる水晶に触った。
そして光った色は…何色かわからなかった。
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