![dd51c1d6-e26b-4c1a-a746-5368d102e2fd](https://img.estar.jp/public/user_upload/dd51c1d6-e26b-4c1a-a746-5368d102e2fd.jpg?width=800&format=jpg)
"ガタンッ"
「----------!」
「な、何だ」
"ガチッ"
「と、止まったぞ・・・?」
突然、隆和達を乗せたバンがドーム内で停まると、
三人の体に振動の様な僅かな揺れがくる
"ウィィイイイイイイイイイイ...."
「な、何か、動いてません?」
「え、エレベーターか?」
「そのようヨ・・・」
"ウィィイイイイイイィィィィ...."
明かりの殆ど無い、暗い
辺りの景色に目を向けると
どうやら、今自分達が乗っているバンは
何か車を運搬する
エレベーターの様な物の上に乗り、
そのせいで今、乗っているバンが
軽く揺れた様だ
"ウィィイイイイイイイ・・・・"
「上・・・・」
「----下がってるのか?」
"ブゥゥゥウウウウウウウ.....
見通しの良くない、暗い視界の中で
徐々に上がっていく
周りのエレベーターの外壁を見ながら
何か、下へと落ちて行く様な感覚を感じ
バンの窓越しに上空を覗き見ると、
そこには先程まで自分達が通っていた
パイプ管が張り巡らされた
ドーム内の景色が広がっているのが見える...
「・・・・何か、地下にある施設って事なのか?」
「ツベフォフさんはここで
仕事してるって事なんスかね...?」
「Если вы пойдете на
Поляни Медведь и
приблизитесь к тьме,
то потом точно
пожалеете...
(ポリヤーニ・メドヴェッドを
見かけたからと言って無暗に近づくと、
必ず後で後悔する事になるぞ・・・)」
"ウィィイイイイイイイイィィィイ..."
「(・・・・)」
「Цветут, цветут,
красивые цветы...
зацвела------...
(咲いた、咲いた、きれいな花が------...)」
「・・・・」
「何言ってるんですかね」
「・・・・」
"ウイイイイイイイイィィィィィ...."
「С этого момента я не
взрослый ♪
Не ребенок ♬
Если вы не взрослый ♫
Не ребенок --------…
(...ここから先は、大人じゃない------...♪
子供じゃない... ♬
大人じゃないなら ♫
子供じゃない--------...)」
「・・・・」
「??...」
「・・・...」
「Если ты не ребенок ♪
я не могу быть завтра
Если ты не можешь
быть завтра
Это не завтра--------♪....
(子供じゃないなら ♪
明日(あす)なれない
明日なれないなら
明日(あした)じゃない--------♪...)」
「(・・・・)」
"ウイイイイイイイイィィィィィ...."
「つ、ツベフォフつぁん?」
「・・・」
「(やべえな--------)」
林が、後ろから何か歌声の様な
気味の悪い声を出している
ツベフォフに話し掛けるが、
自分の声に気を取られているのか、
ツベフォフはただ、徐々に下がっていくバンの
フロントガラスを、じっと見つめている
「Если ты не можешь
быть завтра ♪
Не ребенок ♫
Если ты не ребенок,
мечты----...
Не смотри----....
(明日なれないなら ♪
子供じゃない ♫
子供じゃないなら、
夢--------...
見れない--------....)」
「(・・・・!)」
"ウイイイイイイイイイィィィィ"
ツベフォフが歌う、奇妙な童謡の様な
歌声を聞きながら
「(何だ・・・)」
四人を乗せたバンは、ドーム内を
下へ、下へと降りて行く....
「Если ты не можешь
мечтать
Не взрослый ♩
Если ты мечтаешь
завтра
Не "малыш" -------- ....
(夢見れないなら
大人じゃない ♩
明日夢見るから、
"子供"じゃない--------....)」
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